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2020.03.31

訪問リハビリ(訪問看護)って? ~小児編~

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「訪問看護ステーションからのリハビリって在宅でどんなことをしているのかご存知ですか?」

今回は、作業療法士Mさんの小児の訪問に同行させて頂きましたのでご紹介したいと思います。

創心会訪問看護リハビリステーションでは小児担当の療法士が在籍し、小児~18歳まで約60人のお子様のリハビリに行かせていただいています。

今回の同行は早期ミオクロニー脳症という難病のS様(12歳)。

病状的には、運動・知的障害があり、寝たきりで痰の吸引、胃瘻による栄養摂取が必要な方です。

リハビリでは、痰吸引を促すためのお手伝い(呼吸リハ)をします。

 

①バイタルチェック~マッサージ

 お母様と外来リハの話、学校の話をしながら血圧測定と体温測定。背中に聴診器あてて状態確認をします。

 その後は仰臥位で、足の関節からおしりや背中まで緊張でカチカチになったS様の筋肉をほぐします。

 次は側臥位で、首の周り、背中、あごの下、手首のマッサージ。

 続いて、座位でMさんの体にもたれて頂きマッサージ。頭を自分で動かしてもらいます。

 「言語コミュニケーションがとれなくても、出来る能力に働きかけちょっとした動き(非言語コミュニケーション)でご本人様の意思を感じることが嬉しいです!」とMさん。

 最後は伏臥位で…。

 時折、S様もゼイゼイと苦しそう。「S様、ごめんね。大丈夫だった?」優しい言葉かけも忘れません。

 

②張り付いた痰を動かす

「痰が多いと触ったら揺れるほどです。聴診器では、バリバリ音がします。」

「痰がある方を上位にすると重力で痰が下位に動くんです」

「10~15分毎にいろんな姿勢になって張り付いている痰を体の中央部に集めるとS様が排痰しやすくなるんですよ!」

「今までの経験+外部の勉強会への参加、それでも分からないことは先輩や先生にどんどん聞くんです!」

  とMさんは教えてくれました(^^)/

 

③取り巻く環境

 介護保険のケアマネジャーと違い、障害支援の相談員は(市によっても違いますが)一人が担当を多く抱えていて直接的な支援を受けることが難しいのが現状です。

 そんな中、お母様は昼夜問わず1日30回以上も痰吸引を行い終始笑顔でS様に寄り添っていらっしゃいます。

 「現在、社会資源は支援学校の訪問を3/w、病院の外来リハビリ、放課後DS、創心會のリハビリを利用中。入浴介助などのサービスが今後必要と思われます。」とMさん。

 Mさんのリハビリ訪問で、その後の痰吸引が楽になるそうです。お母様もMさんを精神的にも頼りにされていると感じました。

 小児から高齢者まで、ご本人様・ご家族を取り巻く環境まで考えての支援が訪問の療法士さんの重要な役割だと感じました。

 

今回、ご本人様・ご家族様には同行を温かく受け入れて頂き感謝申し上げます。

                      創心会訪問看護応援団 赤木

 

 

 

                                                                                                                                                                                                                                                     

 

 

 

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