お知らせ
NEWS
2018.10.18
「花朝下澱江」
PT・OT・STブログ金木犀の爽やかな甘さが好きです。祭りの秋ですね。
岡山センター所属 四角です。
作業療法士として訪問リハビリをしています。
訪問リハビリを実施するうえで大切にしている事があります。
それはご利用者様らしさを知る事です。
具体的にはどのような趣味を持ち、どんなお仕事につき、どのような人生を歩まれて
こられたか等を理解する事です。
それらを知る事で介入時に、よりご利用者様の意志に沿った目標を立てることができます。
「歩けるようになりたい」
では何のためでしょうか。
家族の為に家事を遂行する為かも。あるいは、行きつけのお店に行くためかもしれません。
人によっては趣味だった釣りやガーデニングを再開させたいためかもしれません。
そういった視点が訪問リハでは重要だと私は思います。
もちろん、疾病・障害等の基礎知識を備えたうえで。
写真はある日のリハ風景です。
ピンと伸びた背中。目の前に開かれている本は詩吟の教範本で「花朝下澱江」という題を吟じているところです。
「かちょうでんこうをくだる」と読みます。私は当初読めませんでした。
このご利用者様は、90歳代前半で肺、心臓、脊柱等に多数の疾患を持たれていますが、それ以前に岡山の詩吟界にてうん十年、大会に出場したり、弟子をたくさん指導されていたそうです。
上手く吟じる為には、漢詩の背景を理解し、きれいな姿勢で、十分な肺活量と声量の調節するテクニックが必要との事で、リハの一環として病態の進行予防目的で毎回2題、一緒に吟じています。
もちろん詩吟中は、私にビシバシ指導をして下さっています(^_^)